ルノルマンカード初心者がまずは実践したいこと
場を整える
まずはルノルマンカードリーディングをするための場を整えましょう。
セージでスマッジングをしたり、音叉ヒーリングを用いるなどして、空間を浄化します。
軽く瞑想をするなど、「これから占いをする」というスイッチが入るような儀式を行ってみるのもいいですね。
堅苦しく考える必要はないので、「よろしくお願いします」といった気持ちで、カードを3回ノックするといった方法もあります。
ルノルマンカードは、1枚につきひとつの数字やシンボルが描かれているので、カードから受け取るメッセージは明快です。
その一方、各シンボルがあらわす内容は多義的でもあるため、占う目的や内容を明確にしておく必要があります。
占いのためのスペースを整えながら、占うと決めたことについて集中して考えておきましょう。
それではいよいよルノルマンカードの占い方です。
象徴カードを抜き出しておく
ルノルマンカードの特徴的なことのひとつに、「象徴カード」というものがあります。
人物であれば28番「紳士」と、29番「淑女」のカードのことです。
「紳士」は男性の相談者を、「淑女」は女性の相談者をあらわしています。
あらかじめこのカードを抜きだしてテーブルの上に置いておくと、
その周りにどのようなカードが展開されるかによって、相談者をとりまく状況が解釈しやすくなるのです。
相談者が女性(あるいは女性的な人物)であれば「淑女」のカードを、
男性(あるいは男性的な人物)であれば「紳士」のカードを、先に置いておきます。
そして、残りの35枚をシャッフルして展開されたカードのうち、「紳士」なら意中の男性や夫を、
「淑女」なら同様に意中の女性や妻をあらわすことになります。
なお、伝統的なルノルマンカードは36枚で1デッキですが、同性間の人間関係を占うために、
「紳士」と「淑女」がそれぞれ2枚ずつ入っているものもあります。
状況に合わせて象徴カードを使いましょう。
そのようなときには、35枚で占っても、37枚で占ってもかまいません。
ただし、後述する「グラン・タブロー」は必ず36枚で占います(象徴カードを抜きだすことはしません)。
ルノルマンカードのシャッフルの仕方
象徴カードを抜きだしたら、いよいよシャッフルです。
カードに聞きたいことをしっかりあなたの心の中でイメージしながら、トランプのように普通にヒンドゥーシャッフルを行います。
ルノルマンカードは、タロットなど他のカードよりも小さめのものが多いですから、女性でもシャッフルしやすいでしょう。
そして、シャッフルしながら「ここら辺でいいかな」という直観を大事にしいいと思う所でシャッフルを止めます。
ルノルマンカード正位置逆位置の考え方
ルノルマンカードは、タロットカードと異なり、カードが展開された際その正位置、逆位置を問いません。
カードを引いた時に逆位置で出てきた場合は、
カードを正位置に戻していきましょう。
タロットカードには正位置・逆位置がありますので、
タロットカードとルノルマンカードのデッキを混ぜてリーディングする場合は
ルノルマンカードは逆位置を取らないことをちょっと説明として付け加えてあげると親切ですね。
ルノルマンカード一枚引きの占い方
1枚引き(ワンオラクル)は、最も簡単でシンプルな占い方法です。
36枚のカードすべてをシャッフルして、その中から1枚を引いて占います。
あらかじめ象徴カードを抜きだしてテーブルの上に置いておき、残りの35枚をシャッフルして占ってもかまいません。
ルノルマンカードは、1枚につきひとつの数やシンボルが描かれていますので、カードのもつムードはとらえやすいかもしれません。
しかし、とらえやすいがためにかえってそのシンボルがもつ情報量は豊富であるとも言えます。
ルノルマンカードは、カードを複数枚展開させてメッセージを読み取ることが主流ですので、
1枚引きの場合には、とくに占う内容、聞きたいことについてある程度絞りこんでおきましょう。
「上司に提出している計画が通るか」とか、「YesかNoで答えられること」などのシンプルな内容が、
質問として適しています。
ルノルマンカード、ワンオラクルのリーディング例
「今日はどんな日になるか」ということについて、ワンオラクルで占ってみましょう。
まず、象徴カードとして女性の相談者をあらわす「淑女」をテーブルの上に置いておきます。
残りの35枚をよくシャッフルしたら、そこから1枚を選び出します
(選び方は、裏向きにしたカードの山の上から何枚目、と決めておいても良いですし、直観で任意の1枚をとりだしてもかまいません)。
その選んだ1枚を、象徴カードの上に置きましょう。
ここで、「コウノトリ」のカードが展開されたとします。
コウノトリは渡り鳥であることから、「移転」や「変化」をシンボライズしています。
今日は、今までの状況から、何らかの変化が起こりそうです。仕事なら、異動の内示があるかもしれません。
引越しの可能性もあるでしょう。
コウノトリは赤ちゃんを運んでくるという伝承が示すように、幸福なイメージがありますので、ポジティブな意味での変化と解釈できます。
もっとも、そのまま「妊娠」ということを暗示していることもあります。
何か思いがけない変化が起こっても、前向きにとらえること、
新しいアイデアが湧く(=生み出される)かもしれないので心に留めておくこと、
これらがカードから受け取れるメッセージです。
ルノルマンカード2枚引きの読み方
ルノルマンカードの2枚以上からコンビネーションリーディングが可能です。
コンビネーションリーディングができるようになると、占いの幅も広がってきますね。
ルノルマンカードのコンビネーションリーディングとは、かんたんにいうと
ルノルマンカード2枚以上で占い、隣り合うカードの意味を連動させて占う方法です。
では、試しに2枚引きの具体的な占い方を見ていきましょう。
何となく過ごしてきてしまいました。でもどうせこれからも働く時間が長いのなら、自分のやりがいのある仕事をしてみたいと思うようになりました。
僕にはどんな仕事が向いていそうですか。
クローバーと花束のカードが出ました。転職活動にはとても良い時期のようですね!
クローバーのカードからは、あなたにとってこれから良い会社に就職するチャンスの到来です。
ひょんなきっかけから次の仕事を紹介されたり、
こんな素敵な所?と思えるぐらい憧れの会社に就職が決まる可能性もありそうです。そして、あなたは、実はクリエイティブなお仕事も向いていそうです。
花束のカードが表しています。クリエイティブなお仕事だったり何かを生み出すアーティスティック関連のお仕事にご縁がありそうですよ。
ルノルマンカード3枚引きの占い方
3枚引き(スリーカード)は、象徴カードの他に3枚のカードを展開する方法です。
シンプルな占い方ではありますが、複数枚用いることで、占いたいことの流れがとらえやすくなります。
あらかじめ象徴カードを抜きだしてテーブルの上におき、残りのカードをよくシャッフルします。
このとき、3枚のカードについて「設定」をします。
たとえば、左から「過去」、「現在」、「未来」とか、「二人の関係性」、「相手の自分にたいする思い」、
「近い将来起こることについて」といった形です。
じゅうぶんにシャッフルができたら、象徴カードの左上から横に、3枚のカードを並べます。
2枚目のカードは、象徴カードの真上にくることになります。
カードの読み取りは、1枚ずつ解釈しても良いですが、
1枚目と2枚目、2枚目と3枚目、というふうに、となり合ったカード同士でもって組み合わせて解釈していくと流れがよく読めます。
ルノルマンカード、スリーカードのコンビネーション例
質問:「ここ1年ほど交際している男性がおらず、そろそろ寂しくなってきたので新たな出会いを求めているが、縁のありそうな相手が現れるか」
スリーカードで占ってみましょう。
質問者は女性なので、象徴カードとして、「淑女」をテーブルの上に置いておきます。
残りの35枚をよくシャッフルするのはワンオラクルのときと同じで、その後3枚を左から順に並べます。
現在特定の相手がいるわけではないので、設定は左から、「過去」、「現在」、「未来」としておきます。
ここで、左から順に「錨」、「クローバー」、「船」のカードが展開されたとします。
過去をあらわす位置には、「錨」のカードが出ています。
「錨」は、船をしっかりと岸に繋ぎとめて安定させるものであることから、「安定」とか「基盤」といった意味あいをもちます。
1年ほど交際相手がいないとのことですが、フリーであることについて焦りがあるわけではなく、
それはそれとして一人で過ごす時間を大切にし、穏やかな気持ちで過ごしてきていたようです。
「錨」のカードは、職業的なことに関する安定も示していますので、仕事でもキャリアを積み重ねて自信がもてるようになったことでしょう。
もっとも、「錨」のカードは、落ち着きすぎてしまうと、そこから動けなくなってしまうことを暗示してもいます。
そこで、そろそろ変化がほしいと感じはじめたのかもしれませんね。
現在の状況をあらわす位置には、「クローバー」のカードが出ています。
「クローバー」には、「幸運」とか「チャンス」、「希望」といった意味あいがありますから、これは、なかなか幸先の良いムードです。
今、まさに新たな出会いに恵まれる運気が高まりつつあります。
ただ、「クローバー」は、ギャンブル的な要素の幸運を示していますので、多少の冒険心は必要です。
「錨」から「クローバー」へのカード展開は、重い腰をあげる必要のあること、
少なからず一人で快適に過ごせていた環境を変える勇気をもつこと、という流れを示しているといえるでしょう。
自ら出会いの場所に出向き、これはと思った相手には、積極的にアプローチしましょう。
そして、未来をあらわす位置には、「船」のカードが出ています。
「船」には、「旅行」や「海外」といった意味あいがあります。
旅先での出会いや、外国人との恋愛、もしかすると遠距離恋愛の可能性も考えられます。
また、船員など船会社の人、パイロット、ドライバーなどの運輸関連の人との縁もありそうです。
なににせよ、「クローバー」からのつなぎをみると、チャンスはあっという間に通り過ぎてしまうかもしれないので、
一見無謀に見えるような恋愛に見えても、思い切りよく行動することが鍵になります。
なお、このスリーカードでの流れを見ると、クローバーを挟んで「錨」から「船」へという流れができているのが興味深いですね。
おろしていた「錨」を解放して、希望の「船」旅へとつながっていきます。
ぜひ、このカードが示している好機をつかんでください。
占いは特に恋愛占いが人気がありますね。
ルノルマンカードの恋愛のリーディング具体例を以下の記事でもっと詳しく解説しています。
ルノルマンカード5枚引きの読み方
ルノルマンカードの2枚引き・3枚引きに慣れてきたら、いよいよルノルマンカード初心者を脱する時です。
ルノルマンカードの5枚引きは以下のように左から順番に読んでいきます。
相談者から質問を受けたら、ルノルマンカードをよくシャッフルして
左から順番に5枚並べます。
そしてカード全体像を見ながら相談者の知りたいことをルノルマンカードからリーディングしていきましょう。
質問:付き合ってもう3年になる彼氏がいます。
ここ最近では電話しても喧嘩。会ってもさらに喧嘩。
ちょっと彼氏も私の嫌な所を探してはイライラしているので、
イライラの原因が私を嫌いなのか、仕事のストレスなのかはわかりません。
でも、ここまで喧嘩ばかりだと、もう私に思いがないのか、それとも別に気になる人がいるのかとても不安です。
もう私たちはお別れするしかないのでしょうか。
お辛いことでしょう。今回はルノルマンカードで占ってみました。どうやら彼氏さんのイライラには「原因」があるようですよ。でも最終結果はとても良いので安心してくださいね。過去お二人は思いあっていて、相思相愛でした。(24番ハート)
しかし、現状はというと、彼は何かを乗り越えなければならないと感じているようです。(21番山)どうも彼のイライラの原因が、魚のカードなので二人の交際費に割と出費がかさんでいるようです。二人の将来を考えるのであれば、経済的な部分を考えるのはむしろ真摯に二人のことをとらえているのかもしれません。
アドバイスとしては、一度じっくり二人で意見を交わし合い、(12番鳥)
おしゃべりを楽しんだり、お金のかからないレジャー、例えばピクニックだったりと
節約デートを楽しみつつ、二人の会話を大事にしてみましょう。
すると、お互いの意思の疎通がうまくいきそう。
将来的にはルノルマンカードのコウノトリのカードも出ているので、新天地に二人で転居したり、家庭を持つことを真剣に彼が考えていく、
という明るい結果を伝えてきてくれていますよ。
ルノルマンカード9枚引きの占い方
ルノルマンカード9枚引きの読み方です。
他のスプレッドよりさらに本格的な占い方法になります。
36枚すべてのカードを用いた、ルノルマンカードの奥義である「グラン・タブロー」の予行演習のつもりで解釈していけると良いでしょう。
あらかじめ象徴カードを抜きだしてテーブルの上におき、残りのカードをよくシャッフルするのは、他の占い方法と同様です。
そして、象徴カードが中心に来るように、象徴カードの左上から3枚、次に象徴カードの左から3枚(2段目の2枚目は、象徴カードに重ねるように置きます)、
最後に象徴カードの左下から3枚を順に並べていきます。
こうして、3枚ずつ3段、ルノルマンカード合計9枚が展開されることになります。
解釈する内容は、左から「過去」、「現在」、「未来」を、上の段から「内面的なことや心理的なこと」、
「現実的な状況や行動」、「その結果」をあらわしています。
この順番でいくと、象徴カードに重ねられるカードは、「現在の現実的な状況」をあらわしているというわけです。
解釈は複雑になりますが、より多層的に、ストーリー性をもって占うことができます。
ルノルマンカード、9枚引きのリーディング例
「数年前に、長いこと交際していた相手と別れてしまった。
原因はささいなことだったが、別れを告げたのは自分から。
それ以来、まったく連絡をとっていないが、最近になってやはり大切な人だと感じるようになった。
今、彼と連絡をとったら、どんなことが起こるか」という質問を、9枚引きで占ってみましょう。
質問者は女性としますので、象徴カードの「淑女」をテーブルの上に置いておきます。
残りの35枚をよくシャッフルするのはワンオラクルやスリーカードのときと同じです。
よくシャッフルしたら、先ほど説明したとおり、象徴カードを中心に、上段左から3枚ずつ、カードを順に並べます。
ここで、上段左から、「雲」、「百合」、「十字架」、
2段目左から、「紳士」、「道」、「鍵」、下段左から「鎌」、「棺」、「犬」のカードが展開されたとします。
まず、過去からみていきましょう。
象徴カードの左隣には、「紳士」のカードが展開されています。
これはまさに、今でも忘れられない彼のことをあらわしているといえるでしょう。
しかし、その上には「雲」のカードが。「雲」は「混乱」や「翳り」をシンボライズし、ネガティブなカードの代名詞たるものです。
きっかけは小さなことだったとのことですが、彼にたいする気持ちに、にわかに黒雲がたちこめ、
その結果、「鎌」のカードが示すように、唐突かつ痛みを伴う別れとなってしまったのでしょう。
このように、過去の列は、「雲」のように曖昧で未消化、「鎌」による傷つきが暗示された展開となっています。
現在の状況をみますと、質問者をあらわす象徴カードには、「道」のカードが重なって展開されています。
二手に分かれた「道」は、「分岐点」や「選択」を示しています。
今、どうしても忘れられない相手(象徴カードの左に「紳士」)と、連絡をとろうか、
それともそのまま過去の人として考えるしかないのか、迷っている様子が分かります。
「道」の上には「百合」のカードが展開されています。
「幸福」をシンボライズするカードですから、質問者の心のなかには、彼と過ごした幸せだった頃の思い出が刻まれているのでしょう。
なお、「百合」には、ある程度成熟した水準での恋愛や、プライドといった意味もあります。
彼と別れた後、時を経たからこそ気づいたことも多くあったに違いありません。
そして、象徴カードの下には「棺」のカードが展開されています。
象徴的な意味での「死」や、「終焉」をあらわすカードです。
質問者は割り切れない思いにとらわれつつも、長いこと連絡をとりあっていないこともあり、
現実には終わったものとして結果を受け止めるしか、今はない状況です。
では、未来のカードをみていきます。上の段には、「十字架」のカードが展開されています。
「運命」や「宿命」、そして「人生の重荷」ともいうべきハードがイメージを伴ったカードです。
結論から言うならば、スムーズに以前のような良好な関係に戻れるとは言い難いでしょう。
長いこと交際していたのであれば、愛情はもとより信頼関係も相当に積み重ねてきていたはずです。
それだけに、唐突に切り出された別れでもって、相手の傷つきも深く、簡単に修復できるとは考えにくい、
そのようなことを痛感することになるかもしれません。
あるいは、すでに彼には新しい交際相手が存在している可能性も考えられます。
しかし、象徴カードの右隣には、「鍵」のカードが展開されています。
「鍵」は、文字通り問題解決の扉を開くためのものです。
彼にたいしては、自分の思いや気持ちを、そのまま受け止めてもらえるとは期待せず、拒絶される覚悟を決めておくことです。
そのうえで、どうしても彼に会いたいと思うのであれば、思いきって連絡をとってみても良いでしょう。
「鍵」の下には「犬」のカードが展開されています。
「十字架」の重みによって、最初はうまくいかないと思いますが、
誠実な態度で接し、一から信頼してもらうことを目指して行動していけば、
いつか彼の心を開かせることができるかもしれません。
ただし、「犬」のカードは、人間関係についていえば「友情」や「忠誠」の意味合いがあります。
ですから、以前のように濃密な恋愛関係になるというよりは、信頼しあえる仲間や友人、といった関係性に留まると解釈できます。
質問者が、一方的に彼に尽くしてしまうことも暗示してもいますので、
「道」のカードに立ち返り、どこまで彼のことを想えるのか、といったことを再考することも必要だといえるでしょう。
ルノルマンカードスプレッド36枚の読み方
9枚引きがある程度習得できたなら、いよいよルノルマンカードの奥義、「グラン・タブロー」にトライしてみましょう。
「グラン・タブロー」(Grand Tableau)とは、フランス語で「大きな絵」という意味で、1デッキ36枚のカードすべてを用いて占います。
ルノルマンカード36枚引きとも呼ばれますね。
ルノルマンカードは、サイズは小さめではあるものの、36枚を展開するとなると、ある程度のスペースを用意しなければなりません。
解釈するためには当然ながら高度なテクニックが必要となりますが、象徴カードを中心として、
今起きていること、悩んでいる問題について多面的、俯瞰的に眺めることができます。
そのため、自分が気付かなかったことや思わぬ解決方法も見つかるかもしれません。
「グラン・タブロー」をマスターしたいがために、
ルノルマンカードを学びはじめる人も少なくないと言われるほど、魅力的な占い方法なのです。
「グラン・タブロー」では、お伝えしているとおり、象徴カードをあらかじめ抜き出すことはしません。
ただし、「紳士」と「淑女」のカードがそれぞれ2枚ずつ入っているデッキの場合は、1枚ずつ抜き出しおいて、36枚で占います。
そして、占いたいことをよくイメージしながら、36枚のカードをよくシャッフルしたら、
左から9枚ずつ、合計4段にカードを展開します
(8枚ずつ4段、プラス4枚という展開方法もありますが、9枚ずつ4段のほうが読み取りはしやすいと思います)。
ルノルマンカード36枚引きの読み方具体例
「グラン・タブロー」で展開された36枚のカードを読み解くには、いくつかの解釈方法があります。
もっとも基本的な解釈方法として、十字架のライン読みがあります。
まず、展開された36枚のなかから、質問者の象徴カード(男性なら「紳士」、女性なら「淑女」)を探しましょう。
そして、象徴カードを中心に形成されるクロス(十字架)をみていきます。
あとは、3枚引き、9枚引きの応用で、左が過去を、右が未来をあらわすとして内容を掘り下げていきます。
なお、象徴カードが左端ないし右端の列に展開されたならば、「グラン・タブロー」のなかに十字架は形成されません。
このときは、シャッフルからやり直しをします。
何度も同様の展開になった場合には、占う目的が適切でないと考えられますので、時期を改めるか、質問を変えることとされています。
この他の読み解きのテクニックとしては、以下のような方法があります。
・コーナーの4カード:「グラン・タブロー」の4つ角(隅)に展開されたカードを、質問者が気付いていようといまいと、
現在重要なテーマになっているとみなして対角線上に読んでいく方法です。
・最初の3枚:最初に展開された3枚までのカードは、占った問題についての補助的な意味をもつものとして読んでいく方法です。
・ミラーリング:「グラン・タブロー」のなかで、象徴カードからみて鏡(ミラー)にうつした位置にあるカードに重点をおいて読んでいく方法です。
鏡のなかには、もう一人の自分、まったく自分が意識していない自分が映っていると考え、深層意識が浮き出ると考えられています。
なお、象徴カードが中心(左右の端から数えて5列目)に展開されていた場合には、ミラーに対応するものがないため、この解釈方法は使えません。
・ルノルマンハウス:「グラン・タブロー」で展開されたカードの順序を、そのままルノルマンカード1枚ずつに記された番号にあてはめ、
それぞれの場所(ハウス)について読み解く方法です。
たとえば、「グラン・タブロー」上で1枚目に展開されたカードの位置は、ルノルマンカード1番の「騎手」の意味をもちます。
そして、そこに展開されたカードは、「騎手」のカードがあらわすテーマにたいする答えを示すということになるわけです。
また、象徴カードが展開されたハウスの意味は、それが質問者にとって今重要なテーマになっている、ということを示します
(4枚目の位置に象徴カードが展開されたなら、「家」とか「家庭」がテーマになっている、と解釈)。
カードを追いかけるように読み解いていく面白さが、ルノルマンハウスにはあります。
占い師の数だけ占い方法はある、と言われるように、この他にも、象徴カードを中心にして縦横斜めに読んでいく方法や、
チェス盤にみたてて駒の動きのようにカードを読み解いていく方法もあります。
「グラン・タブロー」は、ある人の人生の一面を切り取ったものと言われており、
表層の意識だけでは気づけなかった重要な何かが見つかることもあります。
熟練した占い師では、いったん展開した「グラン・タブロー」だけで数時間占いを続けられるそうです。
占いたいことについて深く掘り下げられる「大きな絵」は、ルノルマンカードが持つ最大の醍醐味だと言えるでしょう。